好交爺さんの投稿小説

衆 活

 (79) 

2024/04/24



「克さんはオーさんと僕がどのようになったかイライラして電話を待って

いるじゃないでしょうか。

ちょっと、電話してみます」

 

トミーは克平の部屋に電話をした。

呼び出し音が鳴った瞬間に克平が受話器をとった。

「トミーです。克さん・・」

話し始めたとたんに克平が早口でしゃべり始めた。

「おい、トミー、緒形さんと今までなにをしていたんだ」

「着物を脱いでもらったら立派なペニスだったからしゃぶらせてもらって

いたら「気持ちがいいから出そうだ」とおっしゃったんですが、そのあと、

まだ何もしていません。

いろいろしゃべってやっとお許しを頂いたので、これから入れさせてもら

います」

「バカ、お前は緒形さんに惚れているんだろ。

トミーは衆活で最高のホストなのに、相手がどんな人かわからないのか。

緒形さんは自分から言う人じゃないんだよ。

緒形さんはもともと若者嫌いのお人だと言うことは知っているんだろ。

惚れた人に積極的にアタックしなくちゃ退屈して帰ってしまうぞ。

「オーさんは若者嫌いで克さんが好きだから、若い僕に手を付けてくれな

いのかと心配だった。

それで、気を引こうと思ってベラベラしゃべっていたら

「静かにしてくれ」

と言われてしまった。

入れたいのなら黙って入れろと不機嫌な声で叱られた。

克さんがこちらに来て、オーさんを抱いて機嫌を直して貰った方がいいん

じゃないの。」

「弱音を吐くな。

トミーは衆活一番のホストだろう。

不機嫌なお客様をもてなせないで一番のホストが勤まるか。

頑張れ。緒形さんに入れさせてもらって、喜んでもらうように尽くせ。

緒形さんが少しでも気持ちがいい表情をしたら見逃さず、積極的に尽くせ。

今から入れるんだったら、これからが勝負だ、がんばれ。」

「オーさんに入れさせてもらって頑張るよ、克さん、ありがとう」

「緒形さんが満足されたかどうか、後で結果を報告するんだぞ。

もし、不機嫌のままだったら俺が緒形さんに奉仕して満足してもらうよう

にする」

克平はトミーを売り込む魂胆で緒形とトミーを密会マンションに連込んだ

が心配になってきた。

 

                           (つづく)






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